シェンカー全著作リスト
オンラインストアのアマゾンで購入可能な著作についてはなるべくリンクを貼ってあります。
なお、リンクしただけで直ちに購入手続きが開始することはありません。
- 『古典ピアノ 装飾音奏法』“Ein Beitrag zur Ornamentik”. Vienna: Universal-Edition A.G., 1904.
(邦訳: 野呂愛子・為本章子共訳『古典ピアノ 装飾音奏法』, 音楽之友社, 1979.)
英訳版『和声法』購入は↓をクリック。
- 『新しい音楽理論とファンタジー』“Neue musikalische Theorien und Phantasien”:
Vol. I: 『和声法』“Harmonielehre”. Vienna: Universal-Edition A.G., 1906;
Vol. II: 『対位法』“Kontrapunkt”, Part I. Vienna: Universal-Edition A.G., 1910.
Vol. II: 『対位法』“Kontrapunkt”, Part II. Vienna: Universal-Edition A.G., 1922.
英訳版購入(PartI,IIセット)
Vol. III: 『自由楽理』“Der freie Satz”, Part I. Vienna: Universal-Edition A.G., 1935.
英訳版vol.1 購入,
vol.2 購入
『和声法』も『対位法』も実践例題などまるでなく、その意味で店頭に溢れる同種の著作とはまったく異なる。
ここではシェンカーの和声や対位法の理論が実際の楽曲に基づいてひたすら展開されていく。
もし音楽理論を教科書に基づいて一つ一つ習得していくものと思い込んでいる人がいれば、認識を改める必要があろう。
内田光子はこの『和声法』を読んでハッと目が開いたという。
なお内田光子は「読むと1ページに1度は「あのバカなラモーが」という言葉が出てくるんです」
(内田光子の指揮者論)
と言っているが、これは文脈に潜む意味合いを汲んだものであり、
実際にそのような言葉が記されているわけではない。
だがいずれにせよ、『和声法』がラモーやリーマンらの和声理論を真っ向から批判したことは間違いない。
詳しくは当サイトにて公開中の邦訳(部分訳)を参照されたい。
『対位法』はPartIが定旋律及び二声を扱い、PartIIは三声以上を扱う。
『自由楽理』はPartIが理論篇でPartIIが譜例集となっている。
- 『ベートーヴェン 第九交響曲』“Beethovens neunte Symphonie”. Vienna: Universal-Edition A.G., 1912.
英訳版購入
(野口剛夫氏が雑誌『音楽の世界』に邦訳を連載中。)
ベートーヴェンの第九交響曲の詳細な分析書。
英訳版での総ページ数は約330ページにものぼる。
シェンカーとフルトヴェングラーが出会うきっかけとなった記念碑的著作でもある。
- 『注解版 五つのベートーヴェン後期ソナタ』“Erläuterungsausgaben der letzten fünf Sonaten Beethovens”
Sonata, op. 109, E dur. Vienna: Universal-Edition A.G., 1913.
Sonata, op. 110, As dur. Vienna: Universal-Edition A.G., 1914.
Sonata, op. 111, c moll. Vienna: Universal-Edition A.G., 1915.
Sonata, op. 101, A dur. Vienna: Universal-Edition A.G., 1920.
作品110のもののみ何故かウィーンで見かけたので購入(2003年8月)。
一冊あたり100ページほどの著作で、第九交響曲ほどではないにせよ割に詳細に注解がなされているようである。
巻末にはシェンカーが校訂した楽譜が付いている。英訳は出版されていない。
邦訳『ベートーヴェン 第5交響曲の分析』購入は↓をクリック。
- 『音の意志』“Der Tonwille”. 10 issues. Vienna: A. Gutmann Verlag, 1921-24.
英訳版vol. 1購入,
vol. 2購入.
(第五交響曲の分析部分のみ邦訳あり。野口剛夫訳『ベートーヴェン第5交響曲の分析』, 音楽之友社, 2000. )
全10巻の小冊子を集成したもの。英訳版はそれを前後二巻に分けて出版されている。
巻末には(おそらくは初めて)根元線表が付けられており、根元線表+注解というスタイルは以降も引き継がれていく。
収録されている楽曲はベートーヴェンのみならず、バッハやハイドンからブラームスに至るまで多岐に渡る。
野口氏の『ベートーヴェン 第五交響曲の分析』は訳語等に対して疑問に思うところもあるが、
目下購入可能な唯一のシェンカー著作の翻訳であるので、推薦書としておきたい。
収録曲<大規模なもののみ>: ベートーヴェン, 交響曲第5番(1,4,5,6); バッハ, 『平均率クラヴィーア曲集第1巻』より変ホ短前奏曲(1)
モーツァルト, イ短調ソナタ(2); ベートーヴェン, ソナタ, Op. 2, No. 1(2);
ハイドン, 変ホ長調ソナタ(3); ベートーヴェン, ソナタ「熱情」(7);
ブラームス, ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ(8,9)
( )内の数字は収録された巻のナンバー。他にも楽曲に対する多くの小規模の分析と及び種々の論考を収める。
- 『音楽における巨匠的作品』“Das Meisterwerk in der Musik (Drei Jahrbücher)”. Munich: Dreimaskenverlag, 1925, 1926, 1930.
(上記“Der Tonwille”の続篇。当サイトに一部拙訳あり。)
英訳版購入は↓をクリック
- 『五つの根元線表』“Fünf Urlinietafeln”. Vienna: Universal-Edition A.G., 1932.
バッハ2曲、ハイドン1曲、ショパン2曲の全5曲の根元線表が示される。
楽譜のみの提示でシェンカーの注解はないが、英訳はドーバー版のため安価で購入可能。
序には、自らのエロイカ交響曲分析(1930)に対する反応が良く、
同様の分析書を出版しようという気になったという経緯が書かれている。
収録曲: バッハ, マタイ受難曲よりコラール“Ich bin's ich sollte büssen”;
同, 『平均率クラヴィーア曲集第1巻』よりハ長調プレリュード;
ハイドン, ソナタ, 変ホ長調, Hov. XVI, No. 49;
ショパン, エチュード, Op. 10, Nos. 8&12
- 『ブラームス オクターブと五度』“Brahms: Oktaven und Quinten”. Vienna: Universal-Edition A.G., 1934.
ブラームスのメモ書きをシェンカーが集成したもの。
メモの中でブラームスは先行する巨匠の楽曲中に見られる平行五度や隠伏五度などの進行の当否を詳細に検討している。
英訳版購入は↓をクリック。

- 『演奏技法』“Vom Vortrag”(遺作, 未刊).
(当サイトに一部拙訳あり。)
シェンカーの没後、
遺稿がアメリカに渡りそこで英訳版が出版されるも原典はいまだ出版されていない。
内容はシェンカーがレガートやトリルなど個々の演奏技法について語った著作である。
- 『バッハ: 半音階幻想曲とフーガ(注解版)』“Bach: Chromatische Phantasie und Fuge (Erläuterungsausgabe)”. Vienna: Universal-Edition A.G., 1909.
シェンカー校訂の楽譜とそれに対する詳しい注解。
以下未見ながら―――
- “Instrumentationstabelle” (A. NILOFF). Vienna: Universal-Edition A.G., 1908.
- “Ph. Em. Bach: Sonaten (Auswahl)”. Vienna: Universal-Edition A.G., 1902.
- “Handel: 6 Orgelkonzerte (vierhändig)”. Vienna: Universal-Edition A.G., 1904.
- “Beethoven: Piano Sonatas”(after the manuscripts and original editions). Vienna: Universal-Edition A.G., 1921-23.
- “Beethoven: Sonata op. 27, No. 2”. Facsimile reproduction. Vienna: Universal-Edition A.G., 1921.
上記以外にも、様々な新聞及び雑誌に数多くの論説や批評がある(1890-1934)。